10月号(2026年10月)
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ワークスマイルラボ通信
WORK SMILE LABO
2号 2026年10月
今月の社長コラム
コネで入った会社を、3年半で辞めました。
石井事務機センターは、1911年に文房具店として始まった会社です。社員が100名を超えていた時期もあります。
私が生まれた1979年も、会社の業績は好調でした。何不自由なく育ててもらったと思います。いずれ家業を継ぐことは決まっていましたから、社会人としての最初の職場も自分では選んでいません。主要な仕入れ先である、いまのキヤノンマーケティングジャパンでした。いわゆるコネ入社です。
営業の成績は常に良いほうでしたが、正直に申し上げると、あれは私の力ではありません。仲良くしてくださる大口のお客様が何件かあって、そこからのご紹介で数字がついてきていた。ただ、それだけのことでした。
キヤノンを辞めたのは、入社から3年半後、2006年2月1日のことです。26歳でした。
戻った家業は、業績が低迷していました。社風も、良いとは言えません。いま振り返れば、これ以上ないほど悪いタイミングで飛び込んだことになります。紹介で数字がついてくる世界はもうどこにもなく、2008年にはリーマンショックも重なって、取引先が一気に減っていきました。
その3年後、私は父に呼ばれ、廃業するかどうかという話を聞かされることになります。そのときには、売上がピーク時の3分の1にまで落ち込んでいました。その話は、また次の機会にお話しさせてください。
株式会社WORK SMILE LABO
代表取締役社長 石井 聖博
CONTENTS
P2 働き方のヒント|AIは、組織では止まっていませんか?
P3 どう変えたか|全社員でAI研修を受けて、変わったこと
P4 お客様の声|株式会社精密スプリング製作所 濱田 洋輔 様
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働き方のヒント
AIは、個人では使えても
組織では止まっていませんか?
社長も社員も、調べ物や文章づくりでは、もうAIを使っています。それでも組織としては動き出しません。誰が、どの業務で、どう使うのかが決まらないまま止まっている会社が、とても多いのです。
国の政策も、大きく変わりました。
かつてAIは、研究開発や一部の産業の話でした。いまは国を挙げて活用を後押ししています。2025年に施行されたAI推進法では、事業者によるAIの活用が「努力義務」と位置づけられました。技術も、国も、すでに動き始めています。
個人の道具から、組織の道具へ。
バラバラに使っていた
全社員で研修を受ける
業務に落とし込む
組織として前へ
5%未満
組織としてAIを活用できている中小企業の割合
2025年
AI推進法が施行され、活用が努力義務になった年
組織で使うために確認したい4つ
1 誰が、どの業務で使うかを決める
ここが決まらないまま研修だけ受けても、成果にはつながりません。まず対象を絞ります。
2 一部ではなく、全社でそろえる
弊社は基本的に全社員が受けました。知識の土台と共通の言葉がそろって、はじめて動き出します。
3 学んだあとに、業務へ落とす
営業、経理、総務。部門ごとに使い方を決めて、はじめて定着しました。
4 限界とリスクも一緒に学ぶ
事実でないことをAIが書く場合があります。情報の扱いも含めて、先に学びました。
AIの扱いは、この数年で一変しました
専門家だけのものだったAIが、いまは話しかけるだけで使えるものに変わりました。中小企業が今日から始められる段階です。
これまでのAIは、特別な人のもの。
使える人 専門家や大企業だけのものでした。一部の専門的な業務にしか使えず、導入にはお金も手間もかかります。
いまの段階 まだ実験の段階で、中小企業が気軽に手を出せるものではありませんでした。
これからのAIは、今日から始められる。
使える人 誰でも、話しかけるだけで使えます。資料づくりや調査、分析にそのまま使えます。
いまの段階 すでに実用の段階です。中小企業でも、今日から始められるところまで来ました。
様子見を続けるほど、追いつくのが難しくなります。
では、弊社は何をしたのか。右のページで、全社員でAI研修を受けた話をお伝えします。
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どう変えたか
一部の人が使う道具から、
全員の道具に変えました。
弊社が全社員でAI研修を受けて、何がどう変わったのか
正直に申し上げます。以前の弊社は、バラバラでした。私も一部の社員も、調べ物をしたり文章の下書きをさせたりと、個人的にはAIを使っていたのです。それでも組織としては、まったく活用できていませんでした。誰がどの業務で使うのかが決まっておらず、せっかくの工夫が個人のところで止まっていたからです。そこで、一部の人ではなく全員で、AI研修を受けることにしました。
1 基本は、全社員で受ける
一部の社員だけに受けさせる方法もありました。ただ、それでは組織としては動きません。知識の土台がそろい、同じ言葉で話せるようになって、はじめて仕事の中で使えるようになります。だから、基本は全社員としました。受けた人と受けていない人が混ざると、結局は個人の工夫に戻ってしまうからです。研修そのものより、受けたあとに同じ言葉で話せることのほうが、ずっと大きかったと感じています。
2 部門ごとに、使い方を決めた
受けただけでは定着しませんでした。営業、経理、総務。部門ごとに、自分たちの仕事のどこで使うかを一つずつ具体化していきました。営業なら提案書や商談の下準備、経理なら表計算や在庫の確認、総務なら議事録の要約やマニュアルの回答。ここまで決めてようやく現場が動き出すので、決めずに配るだけでは使われずに終わってしまいます。
3 組織として、前に進んだ
全社員の底上げができると、仕事の質とスピードが変わります。誰かに聞かないと進まない場面が減り、下書きや調べ物にかけていた時間を、考える時間に回せるようになりました。いまではAIを使うことが当たり前になっています。難しいことをしたわけではありません。ここまで来るのに、特別な才能は要りませんでした。
こんな仕事を、AIに任せています
提案書
たたき台をつくる
商談の準備
想定の問答を洗い出す
表計算
在庫や数字を確かめる
議事録
要点をまとめる
売上の分析
予測と打ち手を考える
競合調査
市場の動きを調べる
どれも特別なことではありません。研修で学んだプロンプトの型を、そのまま日々の仕事に当てているだけです。
身につく力
AIに指示を出す力
プロンプト
日々の仕事に活かす力
業務活用
経営に効かせる力
経営の相談役
研修は12時間で、使える人を増やし、業務に活かし、経営に効かせる、この3つを順に身につけます。私はかねて、自分たちが実践したことだけをご提案すると申し上げてきました。AIも同じです。
AIをどう使い始めるか、ご相談を承っています。実際の進め方はオフィス見学でもご覧いただけます。
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お客様に直接インタビューしました
VOICE 01
株式会社精密スプリング製作所
常務取締役 本社工場長
濱田 洋輔 様
MESSAGE
「できない」ではなく、
早いか遅いか。
まず仕組みを疑います。
技術は、会社に残っていませんでした。
株式会社精密スプリング製作所とは
弊社は、創業から80年近くものづくりを続けてきた会社です。始まりはバネでした。車載部品や農機具、建設機械など、さまざまな機械に使われるバネをつくっています。
バネの技術を磨くうちに、農機具メーカーさんから「パイプを曲げられないか」とご相談をいただきました。次はプレス、その次は溶接。お客様の声に応えるうちに仕事が広がり、いまはバネと、農機具・建設機械向けの板金が二本柱です。本社工場でバネを、西大寺工場で板金をつくっています。
6年ほど前に兄と私が家業に戻り、技術はそのままに、働き方を新しくしようとDXを進めてきました。2024年度には全国ワークスタイル変革大賞に応募。中国・四国大会で最優秀賞、全国大会ではセールスフォース・ジャパン賞をいただきました。
「バネ作り3年」が、半年に。
銀行から戻ってすぐ、驚いたことがあります。手順書はたくさんあるのに、誰も使っていません。紙、スマホ、頭の中とばらばらで、同じ作業でも人によって答えが違い、80年続いてきた技術は会社に残っていませんでした。
手順書を紙からパワーポイントに、次は動画にと試し、最後にシステムを入れました。ところが、最初は反発ばかり。「自分の仕事が取られる」と受け止められていたのです。そこで右腕の社員に、誰でもできる仕事は仕組みに任せ、人にしかできない仕事の時間を増やすためだと狙いを話しました。そこから一気に広がったのです。
「バネ作り3年」と言われてきた一人前までの期間は、いまは半年です。教わる側は「ここが分からない」とピンポイントで聞けるようになりました。社員が前期の77人から今期は109人に増えても、受け入れられています。
ワクスマさんとは、石井社長が会長を務める異業種交流会で出会い、社員を連れて会社見学にも伺いました。DX学校やAI研修でも、必ず会いに来てくださる。その温かさが好きです。
いまは部品メーカーですが、いつか自社の商品を全国に届けるメーカーになりたいと思っています。
常務取締役 本社工場長 濱田 洋輔
株式会社
精密スプリング製作所
バネの製造、農機具・建設機械向けの板金。
岡山市中区桑野708番地の5
seimitsu-sp.co.jp
濱田様が手がける3つの会社
株式会社
精密スプリング製作所
合同会社
CREWS SHIP
合同会社CoCo Place
(ここぷれ)
発行:株式会社WORK SMILE LABO
〒702-8035 岡山市南区福浜町15-10
TEL 086-263-2113 FAX 086-263-2605 wakusuma.com
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